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アレルギー性鼻炎、花粉症とは
アレルギー性鼻炎(AR)は通常、通年性と季節性に分類され、花粉症は季節性のARに含まれます。
原因としては、スギが最も多く、有症率は約16%ですが、ヒノキ、イネなど様々な花粉によるARがさらに10%程度と報告されています。
通年性のARの有症率は約18%で、ハウスダスト、ダニのアレルギーが多くみられます。その他、イヌやネコなど動物の毛、食物、昆虫、真菌(カビ)なども原因になります。
ARでは鼻粘膜上で抗原に対してIgE抗体を介したI型アレルギーと呼ばれる即時型の反応が起き、くしゃみ、鼻汁などの症状を示します。その後、遅発型の反応として、鼻粘膜に好酸球を中心とした炎症細胞が集まり、鼻粘膜の腫脹(しゅちょう)・鼻閉(鼻づまり)をきたします。
結膜炎、皮膚炎、喉頭炎、喘息なども合併し、小児喘息の70~80%にARを合併、ARの30%に喘息を合併すると考えられています。小児喘息やアトピー性皮膚炎の多くが成人になる頃に自然に改善するのに対して、ARでは自然に改善することは少ないと考えられています。
症例
症状は、発作性反復性のくしゃみ、水性鼻漏(鼻汁)、鼻閉(鼻づまり)を3主徴とします。鼻症状のほかに眼の異物感や、流涙(いつも涙がこぼれ落ちる状態)などの眼症状を合併することもあります(アレルギー性結膜炎参照)。
解決方法
診断は、問診が最も大切で、さらに視診(鼻鏡検査)、鼻汁好酸球検査、血液検査、皮膚テスト、副鼻腔(ふくびくう)X線検査、鼻誘発テストなどを行います。鼻炎の3主徴をもち、鼻汁好酸球検査、皮膚テストまたは血清IgE抗体陽性、誘発テストのうち2つ以上が陽性ならARと確定診断できます。
鑑別が必要な疾患として、感冒(かぜ:急性鼻咽喉炎)、副鼻腔炎、血管運動性鼻炎などがあり、治療法、予後が異なるため明確に診断をつける必要があります。
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