■マイクロデブリッターによる鼻茸除去

以前は、内視鏡の先端についたCCDカメラのモニタ映像を視ながら、細い鉗子によって病変組織を切除していましたが、広範囲の組織を切除するには時間がかかり、出血も多いことが難点でした。しかし、最近ではマイクロデブリッターまたはシェーバーメスと呼ばれる機器が導入され治療に使われています。
マイクロデブリッターは吸引器の先端が鼻毛カッターのような二重構造になっていて、高速回転する内側の刃が、吸引された組織のみを削り取り吸引する医療機器です。掃除機付きのメスのようなものと想像されて結構です。
出血も同時に吸引するので良好な視野を確保できます。しかもマイクロデブリッターによる切除は、鉗子での切除より痛みが少なく創面も治癒しやすいのです。ちなみに、鉗子では30分かかっていた広範囲の鼻茸切除が、数分間に短縮されたという報告もあります。マイクロデブリッターにより、より安全で素早い手術が可能になったのです。
手術はまず、止血効果を得るため、鼻茸の基部の発生部位付近を炭酸ガスレーザーで焼灼します。鼻腔には、必要に応じて内視鏡と、マイクロデブリッターの先端を挿入し、ポリープの先端から吸引除去を行います。手術時間は、鼻茸の発生部位や大きさ、性状により個人差がありますが、通常は10~15分程度で終了します。

手術直後は血管収縮剤の効果で止血していても、術後数時間してから出血することがあるので、必要に応じてポリープ発生部位を炭酸ガスレーザーで焼灼します。さらに出血が心配な場合には術後、1~2日間、抗生剤を塗布したガーゼタンポン数本を中鼻道に挿入します。術後は10分ほど安静にします。その後、出血のないことが確認できれば、帰宅していただけます。術後数日間、感染予防のための抗生剤と疼痛予防のための消炎鎮痛剤を内服します。当日は激しい運動や飲酒などは控えます。
また、鼻腔の状況を確認させていただくため、手術数日後に外来を受診していただきます。術後約1週間は鼻腔粘膜が浮腫状にむくむことが多いようです。 必要に応じて薬液を塗布したガーゼを鼻腔に挿入し、粘膜を収縮させてから清掃をします。
術後約1ヵ月目には鼻腔形態はほぼ正常に近づきます。
 

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