はじめに


アレルギー性鼻炎は体質的な疾患であり薬や手術によって体質そのものを変えることはできません。しかし近年、様々な手術方法の開発によって鼻粘膜をアレルギー反応が起こりにくい粘膜に変える、あるいはアレルギーが起こっても鼻づまりや鼻水、くしゃみが起こりにくい粘膜に変えることは可能になってきています。アレルギー性鼻炎に対するレーザー手術はその代表的なものです。


 

 レーザー手術は、鼻の穴からレーザーファイバーを挿入し、鼻腔内の下鼻甲介という粘膜部分にレーザー照射を行うだけの簡便かつ画期的な治療法です。時間も10分程度と短時間ですませられます。このレーザー照射により、花粉やホコリなどアレルギー抗原をキャッチする下鼻甲介粘膜の表面を焼灼し、瘢痕化させて鼻腔内でのアレルギー反応を防御する最先端の治療法です。
レーザー手術の利点としては、治療効果が非常に高く、70~90%以上に有効という報告があります。薬で効かないような鼻づまりにも効果的です。また、治療の際の痛みや出血も少なく、安全性が高く副作用が少ない点も挙げられます。ただし、欠点もあります。永久には効かないという点です。1年からせいぜい数年で元に戻ります。
アレルギー性鼻炎のみならず、花粉症や肥厚性鼻炎などの治療にも有効的とされています。





なかには鼻腔の形態が悪くレーザー手術ができない場合やレーザー手術を何度行っても効果があらわれない方もおられます。その判断には個人個人の症状や鼻の形態などを総合的に診断する必要があり、すべての方にレーザー手術が適しているとは言えません。昨今、雑誌などでも「レーザー手術でアレルギー性鼻炎が治る」などと表現する広告を見かけますが、長年アレルギー性鼻炎の手術療法にたずさわってきた立場からすると首を傾げたくなる内容のものも存在します。手術を決心される場合にはそれぞれのメリット、デメリットを良く検討されることをお勧めします。




鼻炎の治療はいろいろあります。レーザー治療という選択肢があるということであり、どちらがいいというわけではありません。個人個人にあったオーダーメイドの治療が必要と考えています。

 

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