○アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは、かゆみ、特徴的な場所に皮膚炎が現れて長期に続く病気です。アトピー性皮膚炎の原因は、複雑で多くの原因が関係している言われています。例えば、ダニ、ほこり、食べ物、カビ(カンジダ、白癬、ぶどう球菌など)、花粉症、動物の毛やふけ、食品の添加物、汗、細菌感染、気候、大気汚染、ストレス、歯科金属など、実に多くの因子が複雑に関係して発症していると考えられます。また、これらの反応の原因は、アレルギーではなく生体の持つ防御反応が関係して起こっているという考えも述べられています。

アトピー性皮膚炎の症状は慢性の湿疹だとすると、症状としては慢性のかぶれと同じということになります。アレルギー性のかぶれは、T細胞が主役の遅延(ちえん)型アレルギーであったのに、アトピー性皮膚炎の7~8割の方ではIgE(免疫グロブリンE)という抗体が高いという特徴があります。IgEは、肥満細胞とともに即時型アレルギー反応の主役です。皮膚における即時型アレルギーの反応はじんま疹として表現されるはずですが、アトピー性皮膚炎の症状は、じんま疹の症状とは明らかに異なります。

普通は幼小児期に症状が出てきて、その症状は、年齢とともに変化していきます。乳幼児期には顔面、頭部などにジュクジュクした湿疹を生じますが、学童期には肘、膝の裏などを中心にカサカサした湿疹がみられるようになります。かゆみも強く、引っ掻き傷がたくさんみられます。合併症として、IgEが病気に関係する他のアトピー性疾患、すなわち喘息(ぜんそく)やアレルギー性鼻炎を伴うこともあります。また、皮膚のバリア機能低下の結果、とびひ、みずいぼ、単純ヘルペス(カポジ水痘様発疹症)など様々な皮膚の感染症がみられます。眼の合併症も重要で、眼のまわりの湿疹を繰り返し叩いたり擦ったりする刺激により、網膜剥離(もうまくはくり)や白内障が生じます。

アトピー性皮膚炎の治療で用いられる薬には、皮膚の乾燥を改善するための、「保湿剤」や皮膚の炎症を抑えるための、「ステロイド外用薬」があります。これら二つの外用薬以外にもう一つよく使われる薬剤に「抗ヒスタミン薬」や「抗アレルギー薬」などの内服薬があります。アトピー性皮膚炎は、基本的にはアレルギー疾患ですから寛解期(良い時期)と増悪期(悪い時期)を必ず繰り返す病気なのですが、「抗アレルギー薬」を服用することによって増悪期の山を低くすることができるのです。一方、「抗ヒスタミン薬」は、どちらかと言えば、痒みを抑えてくれる効果を期待して使われることが多いと言えるでしょう。
 

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